和歌山県和歌山市美園町のメンタルクリニックおおや

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おおや通信
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睡眠障害総論1

睡眠障害には不眠、中途覚醒、早期覚醒、過眠、浅い睡眠、日中の眠気等が指摘されますが、要は一日の睡眠・覚醒リズムの障害(夜間と日中の覚醒水準の差が小さい、昼夜逆転での睡眠位相の乱れ)と入眠困難・睡眠中断のし易さに集約されると考えられます。このうち治療としては後者が主としてターゲットであり、眠前に睡眠薬や鎮静作用のある抗うつ薬を服用して頂き、速やかに入眠して頂いたり睡眠の中断を回避しようとします。朝に眠気を感じられる方が多いのですが、眠前薬の持ち越しというよりはうつ状態による覚醒の立ち上がりの悪さやリズムの乱れが原因である方が多いと考えられます。作用時間や半減期から考えて、薬の影響とは考えにくい場合が多いのです。

睡眠時無呼吸症候群

デジタル機器の発達で,長時間の脳波記録や動脈血酸素飽和度の測定が可能になりました。かつては記録紙に保存されたデータが今はディスクに保存可能です。解析も速くできます。このことが睡眠に関する知見を飛躍させました。磁気記録されたデータをパソコン画面で閲覧したり,計量化することができます。精神科が扱う睡眠障害も診断し易くなりました。特に,睡眠時無呼吸症候群(SAS)の検査に関しては,呼吸器科や耳鼻咽喉科では一般的な検査になっています。睡眠時無呼吸症候群は頭痛や昼間の強烈な眠気,意欲低下や脱力感を伴い,うつ病やうつ状態に似た症状を呈します。いびきの止まる方はまずSASを疑って下さい。精神科や心療内科は後回しで結構です。耳鼻咽喉科での鼻づまりの原因(副鼻腔炎や鼻中隔湾曲等)のチェックが第一と考えられます。

体内時計と肥満

体内時計が乱れると、入眠困難、中途覚醒、早期覚醒、日中の強い眠気等が生じます。仕事の効率が落ち、疲れやすく、事故やミスも出現しやすくなります。それだけでなく、肥満化が生じるとも言われています。また逆に、肥満が体内時計を狂わせるとの研究報告もあります。早寝早起き、規則正しい食事は、体内時計を守り、肥満防止に役立つことにつながります。

光療法3

光療法で何故効果があるのかはメラトニン仮説に依拠しています。これは、太陽光を網膜が感知して約14時間後に脳の松果体から睡眠誘発物質メラトニンが分泌される、との仮説です。海外では、メラトニンを薬局で入手可能な国もあります。厚労省はメラトニンを医薬品としては認めておりません。

光療法2

下記の治療では、太陽光と同等度の光を照射できるパネルが治療室に設置されており、ある時間が来るとその治療室で眠っている患者さんに光を照射し、照射する時刻を徐々に早めていくという方法をとっていました。このような設備はなかなかありません。通常は光療法用のライトを用います。

光療法1

先日TV番組で、睡眠覚醒リズム障害の青年の光療法による治療方法が紹介されていました。その方には昼夜逆転現象があり、朝にどうしても起きることができないというものです。10日ほどの入院加療で回復されていました。

慢性疲労症候群(CFS)について

厚生労働省の診断基準では,慢性的な強い疲労を主(大症状)とする病態で,臓器疾患や膠原病等,精神疾患を除外したものになっています。リンパ節の腫脹や微熱,筋肉痛や関節痛が小症状に含まれます。実は診断基準をみてもよく解らない疾患であるとの印象です。問題点はいくつかありますが,ひとつは疲労(客観的指標)や疲労感(主観的評価)が定義されていません。また,何らかのウィルスや細菌の感染が免疫機能を中心にして機能障害をもたらすことのようですが,原因病原体が特定されると○○感染後遺症となってしまいます。さらに最近ではストレス原因説も出て混乱しているようです。ただし,臨床では強い疲労感のみを訴え,大変風邪をひきやすい方やアレルギー疾患をお持ちの方をたくさん診察します。この疾患概念の有用性はまだ未知数ではないでしょうか?

睡眠学

デジタル機器の発達で,長時間の脳波記録が可能になりました。かつては記録紙に保存されたデータが今はディスクに保存可能です。このことが睡眠に関する知見を飛躍させました。磁気記録されたデータをパソコン画面で閲覧したり,計量化することができます。

昼寝1

文部科学省に「快適な睡眠の確保に関する総合研究班」というのがあるそうです。それによると、午後の眠気を改善するには、①15分程度の短時間仮眠、②仮眠前にカフェインを飲むこと、③仮眠直後に太陽光などの高照度を浴びること等が推奨されています。午後2〜3時ごろに眠くなることは生理的なものです。その時間帯以外に強烈に眠くなるとすれば、お気をつけ下さい。

過重労働について1

労働に関する法律は労働三法をはじめとして少なくとも50はあります。その中で労働者の健康に関する法律でもっとも重要なものとしては労働安全衛生法が挙げられます。元々は危険を伴う職務に対する雇用者(会社)側の被雇用者への安全配慮が中心でしたが,「過労死」という概念が徐々に広まり,脳・心臓疾患や精神疾患に対する配慮義務も謳われています。今までにも過労死や過労による障害の労災認定や裁判例はありましたが,2002年以降特に過重労働による労災の認定や裁判での過重労働と死亡や障害との因果関係を認める判決が続出しています。同法では,一定規模以上の事業所に産業医を配置する義務,一定時間以上の残業をする被雇用者に産業医の診察を受けさせる義務等が明記されています。A氏は産業医という言葉を知らなかったようです。