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理念

専門家を必要とする悩みがあるということ

悩みのない人生というのは考え難く,悩みは生きている証(あかし)かも知れません。その多くは精神科医や心理療法家を必要とはしません。しかし,「不眠である」「なんとなく気分が沈んでいる」「体調が悪いが,内科や外科では“大丈夫”と言われる」「最近,父親の物忘れがひどい。痴呆では?」「自分はノイローゼやうつではないのか?」「子供が不登校である」「家族関係がうまくいかない」等の問題はあなた自身の努力では解決できないでしょうし,個人で抱え込むことにも無理があります。また,単なる悩みではなく,お薬を必要とする疾患かも知れません。そのような方に気軽に受診,ご相談頂けるのが当院の特徴です。
“精神科”と言うと抵抗を感じられる方はたくさんおられます。“心療内科”と言うとややソフトな感覚になりますが,それでも自分の精神が弱いとか自分の心が見透かされるような気がして抵抗感をお持ちになるのではないでしょうか。しかし,現実に日本人の約3%は精神科医療を要するとの厚生労働省のデータがあります。この3%には,継続的な治療を要さない,短期間の加療で済む方も含まれます。また,この3%には入らない方(サブクリニカル・レベル)も多く存在すると考えられますが,「自分は大丈夫」との保障がないのも現実です。そして,お悩みがいつ治療を必要とする水準(クリニカル・レベル)になるかもわかりません。

医療とカウンセリング

精神科医療とは,精神科を標榜する医師が,精神療法と薬物療法を駆使して疾患を治療するというものです。これは医療行為に属し,医療保険の対象となります。カウンセリングは対話を通してクライアントの心の問題を話し合い整理しようとするものです。これは医療法上の医療行為ではなく,医療保険は利用できません。メンタルヘルス相談とは心の問題を解決するというよりは,その対処方法について相談者に適切なアドバイスを行うものです。この場合,相談者はお悩みのあるその方本人でない場合(家族や職場など)もあります。
当院では治療やカウンセリングが必要か否かの判断と説明を行い,ご本人の意思に背いて治療やカウンセリングを行うことはございません。また,カウンセリングやメンタルヘルス相談だけを希望される方にはお薬を処方することはありません。また,治療を必要とする水準(クリニカル・レベル)の方には必要最低限の薬剤と精神療法を提供します。当院での対応が適切でないと考えられる場合は関係諸機関(他の医療機関や行政・司法機関,NPO等)の紹介や提案を行います。診察やカウンセリング,ご相談は流れ作業ではなく,ひとりひとりの個性や状況に合わせたものです。待ち時間を少なくする,待合が受診待ちの方で座りきれないことがないように(注:これは皆さんのプライバシー保護にも繋がります),診察時間を可能な限り長くとるため,原則的には予約診療を採用します。

IC:インフォームド・コンセント

医療やカウンセリングは,それを求める方(患者さんやクライアント)の申し出を受け手(医師やカウンセラー)が引き受けることで成立します。求める方と受け手は対等な立場です。なかなか受け手の意思が伝わらない方もおられるのが現実ですが,その方とは治療関係等を再考します。また,お悩みの内容はプライバシーにかかわることですので,受け手は細心の注意を払います。また,治療法や薬物の意義については必ず事前に説明し,求める方の同意を得ます。

メンタルクリニックおおやのモットー

  • 患者さんやクライアントの意思や希望を尊重します。
  • 必要のない治療や検査,カウンセリングは行いません。
  • 明るい,訪問しやすいクリニックを目指します。
  • 患者さんやクライアントとの出会いは,職員にとっての勉強の場であることを理解しています。