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お報せ板

08月05日
フィクション:サラリーマンA氏の苦悩7

2週間の休養に入ったD氏は長野県のS市工場を担当している。実はA氏はD氏の仕事の内容をほとんど把握していない。休養中のD氏に電話で尋ねる訳にも行かず,D氏から教えられたパソコンのパスワードでD氏の資料を閲覧した。資料の多くはS市工場の工員の労務に関するもので,どうやら人員の確保に手を焼いているらしい。A氏の課は総務部に属するが,S市工場の工員採用の仕事もなぜか扱い,D氏はそれに手を焼いていたらしい。D氏は週に2回は東京からS市に日帰りで出張していた。これはかなりの回数である。D氏が帰社する頃,A氏は立ち飲み屋で一杯引っ掛けていたことになる。資料を見て驚いたのは,S市工場の工員がほとんど派遣社員や契約社員であり,地元の採用者が少ないことであった。長野県では精密機械業が従来より盛んであった。冬は雪と氷の世界で人や物の行き来が困難なこと,澄んだ空気と水,優秀な人材等がその理由であろうが,A氏が入社した頃のS市工場は職人の世界であった。が,今はそうではないらしい。若い未熟練労働者が短期間の雇用で入れ替わっているようだ。とにかくS氏工場に足を運ばねばと思うA氏であった。(続く)

07月30日
過重労働について2

労働基準法では,法定労働時間を1日8時間,1週40時間と定め,これを超える場合には労使協定を締結することが義務化されています。この上限時間も原則1年間につき360時間と定められています(労働基準法第32条,平成10年労働省告示第154号)。また月45時間を超える時間外労働をさせた場合について,事業者は,当該労働をした労働者に関する種々の情報を産業医等に提供し健康管理について助言指導を受けるものとなっています。さらに月100時間を超える時間外労働を行わせた場合や2か月間ないし6か月間の1か月平均の時間外労働が80時間を超えて行わせた場合については,当該労働をした労働者に関する種々の情報を産業医等に提供し,面接による保健指導を受けさせるものとするとなっています。事業所の業種や労働者の仕事の内容によっては法定労働時間を弾力的に決めざるを得ないのですが,超過勤務については月45時間以上の場合に使用者に義務が生じるわけです。

07月25日
過重労働について1

労働に関する法律は労働三法をはじめとして少なくとも50はあります。その中で労働者の健康に関する法律でもっとも重要なものとしては労働安全衛生法が挙げられます。元々は危険を伴う職務に対する雇用者(会社)側の被雇用者への安全配慮が中心でしたが,「過労死」という概念が徐々に広まり,脳・心臓疾患や精神疾患に対する配慮義務も謳われています。今までにも過労死や過労による障害の労災認定や裁判例はありましたが,2002年以降特に過重労働による労災の認定や裁判での過重労働と死亡や障害との因果関係を認める判決が続出しています。同法では,一定規模以上の事業所に産業医を配置する義務,一定時間以上の残業をする被雇用者に産業医の診察を受けさせる義務等が明記されています。A氏は産業医という言葉を知らなかったようです。

07月15日
暑さ対策

今年も猛暑がやって来たという頃になりました。近畿の梅雨明け宣言は未だのようですが、もう立派な猛暑です。暑さによる健康被害は体が熱さに耐えられない、食べ物が腐敗しやすい、寝苦しかったり食が細くなり体力が落ちる等です。直射日光を避けたりこまめに水分を摂ったりすることが必要ですが、数年前に比べ明らかに日本中の気温が上がっています。お気をつけ下さい。

07月04日
フィクション:サラリーマンA氏の苦悩6

A氏は人事課のJ課長に診断書を届けた。J氏曰く,「産業医の先生はどう言ってるの?」。A氏;「エッ,いやあー,相談はしてませんけど…」。実はA氏は産業医という言葉を初めて聞いたのである。J氏;「社員には,調子の悪いときは産業医の先生の診察を受けて,それぞれの専門医の紹介を受けるシステムだと伝えているのだけど…。もちろん緊急性のある場合や産業医の先生が不在のときは仕方ないけどね」。A氏;「お恥ずかしいのですが,その件はよく理解はしていません。産業医の先生ってどこに居るのですか?」。J氏;「この本社ビルの5階に健康センター室と言うのがあって週に2回大学病院の先生が来ています」。A氏;「ああ,ありますね…。先生はいつも居るわけではないのですね。ちなみに今日居ますか?」。J氏;「今日は水曜日ですので,午後1時から5時まで居ますよ。金曜にも別の先生が来られます」。産業医の先生と会ってみようと思うA氏であった。(続く)

07月02日
フィクション:サラリーマンA氏の苦悩5

5月のある日,A氏のデスクに一枚の書類が届けられた。32歳職員(D氏)の診断書であった。そこには『胃潰瘍』『2週間の静養および加療を要す』と記載されていた。A氏は思った。“確かに最近のD君は残業が多いし疲れているようだ。でも,この時代,良い胃潰瘍の薬もあるのだから休まないといけないのかなあ? それとも休まなければならないほどの潰瘍なのだろうか?”。そこにD氏が現れた。D氏は明らかに憔悴しており,背中を丸め以前より痩せている。32歳よりは老けて見える。D氏はA氏の出社を待っていたようである。「課長,すみません。胃の調子が悪くて休ませて頂きたいのですが…」と小声のD氏。「大丈夫かい? とにかくゆっくり休んで治療を受けて下さい。君の仕事は,エーっと…,差し当たり僕とE君が引き継ぐことになるのかな? まだその辺はよく判らないけど,とにかく君は治療に専念して下さい」。「すみません。ご迷惑をお掛けします」。D氏の診断書を受け取り,人事課に届けるのはA氏の役割である。それと同時に部下の健康管理にも配慮せねばならない。今までのA氏に問題点はないであろうか? (続く)

06月27日
フィクション:サラリーマンA氏の苦悩4

A氏には部下が18人いる。A氏が入社したころ(1988年)はいわゆるバブル景気の時期であり,同期入社者も多かった。1992年以降は新規採用も控えられたため,先輩層に比べ後輩層が薄い。2002年以降新規作用はやや増えたが,特に30歳代前半の社員が少ない。A氏の会社はOA機器を取り扱っている。製造,販売,リースをおこなっており,A氏はそれらを統括する総務部に所属している。製造は長野県のS市工場が主力であり,販売とリースの本部,統括部門は新宿にある。支店は国内主要都市にあり,A氏は札幌と大阪の支店に勤務歴がある。勤務時間は週休2日制で9時から17時までである。退社時刻は18時から19時の間が多い。帰宅は新宿から徒歩込みので30分程度なので,7時に退社しても立ち飲み屋に寄ることができる。今まではそのような生活であったのだが…。(続く)

06月24日
アルコール談話4

A氏に「何故酒を飲むのか?」というかなり哲学的な疑問が湧きました。最も単純な答えは「個人的には爽快期」を味わうためです。もちろんお酒自体が美味しい,食事を美味しくさせるという理由もあるでしょう。お酒自体が趣味という方もおられます。集団的になると,お酒は盛り上がるためです。これは集団的爽快期および興奮期です。緊張感が取れ,やや多弁になると普段は話しづらい相手とでも会話が弾みます。一緒に飲んでいる人たちと一体感や連帯感を感じてしまいます。宴会や祭礼でお酒が登場する理由はこれらにあります。ただし,度が過ぎると…,です。

06月17日
アルコール談話3

A氏の酔い方は今のところ単純酩酊です。アルコールを摂取すると血中濃度が高くなるに従い,爽快期,興奮期,酩酊期,泥酔期,昏睡期となります。ただし個人差がかなりあります。“酒の強い人”というのは酩酊期に大量のアルコールを摂取できる人と換言できます。爽快期は酒気帯び運転,興奮期で酒酔い運転に該当します。泥酔期では意識がなく,昏睡期では心肺機能に障害が出ます。お酒に慣れていない学生がコンパなどで“一気飲み”により泥酔や昏睡状態になるとします。速やかに救急医療を受けなければなりません。放っておけば死に至りますので注意して下さい。そもそも現役で大学に合格すればまだ18歳の未成年ですので。

06月09日
フィクション:サラリーマンA氏の苦悩3

A氏は騒ぎに巻き込まれないよう立ち飲み屋を切り上げ帰路に着いた。新宿駅で電車を待ちながら考えた。色々な考えが浮かんだが,アルコールの入った頭ではなかなか整理できない。「あの若いサラリーマンは酔っており,虫の居所が悪いのだな。いつも残業で疲れているのかも知れない。俺も酔うとああなるのかな。コミュニケーションのとれない相手に何を言っても無駄ではないのか」,『『人は何故酒を飲むのか?』,なんて究極の哲学的思考だな」。A氏のアルコールはこうである。酎ハイを1,2杯飲むと胃にキューッと浸み込み,気分か落ち着く。喉越しはお湯割りより酎ハイがいい。4,5杯が適量らしく,なんとなく緊張感が取れる。これ以上増えると,平衡感覚が悪くなる。通常,帰宅後簡単な夕食を食べる。立ち飲み屋で飲んだ後,家で飲むことはほとんどない。夕食は一人で摂る。(続く)